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2009年7月26日

80日間世界一周(ジュール・ヴェルヌ)

ハリウッド映画になったからタイトルだけは前から知っていました。正確には映画も見たことはなくて、主題歌?だけを知っていた。♪Around the world, I searched for you♪とかいうやつ。図書館で新訳を見かけて、えっこれってジュール・ヴェルヌの原作だったんだ、どれどれと借りてきました。
タイトルと歌詞の内容から、80日間もかけて物好きなお金持ちが世界一周旅行をする間に、どこかの僻地で素敵な女性と巡りあい、何かの理由で一緒に各地を回る内に、なんだか惹かれていって最後にゴールイン、みたいな話なんでしょ、と想像していたのですが。
ま、ほとんど当たっていたのだけど、最初の前提が間違えていた。「80日間もかけて」ではなく、「たった80日間で」だったのでした。
舞台は1872年(映画はそこまで古いわけではなくて1956年映画化)、明治維新からまだ5年経っていません。当然飛行機はなくて、列車の旅がまだ新しい時代。多くは船!80日間というのは、全ての船や列車が時刻表どおりに発着すれば、という前提の最短旅程。イギリス紳士が最短で周れるかどうかの賭けをする、というのがストーリーの発端なのでした。イギリスっぽい!
当然、何度も遅れそうになるし、いろんなハプニングが起きる。一番笑えたのは、インドの鉄道が開通したと発表されてたのに実際は途中までしか出来てなかったというエピソード。すごくありそう(笑)。日本(横浜)や中国(香港)も登場。なかなか雰囲気出てると思う。アメリカでは先住民との撃ち合いもあり、途中の鉄橋は崩れ落ちるし、80日間で帰れるかという命題以外にもドキドキわくわく。ヨーロッパ人の差別意識も含めて興味深い。ただし最後のどんでん返しだけはありえな感が漂います。日付変更線が大西洋にあるならまだしも・・・ぶつぶつ。

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