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2011年5月15日

饅頭

饅頭と書いて、日本だと「まんじゅう」、中国語では「マントウ」。同じ字だから同じ食べ物だと思いきや、違うんだからややこしい。「マントウ」はご存知の方も多いでしょうが、蒸しパンのようなもので、中に何か入っていることもあるが、入っていないこともある。「まんじゅう」の中に何も入ってなかったら、怒るよね普通。

同じ字を使っていることから推測できるように、まんじゅうの起源は中国。三国志の諸葛孔明が人柱の代わりにお饅頭を川にお供えしたのが始まりと言われています。宮廷女官チャングムもこのエピソードを習っていたなぁ。人の頭の代わり(だから饅「頭」と書くのだ)に川に供えるんだから、当然蒸しパンだったはずがなく(蒸しパンだと浮いちゃうと思う)、中華まんみたいに肉が詰まっていた。つまり、「中華まん」がオリジナル饅頭であり、「まんじゅう」は「日本まん」というべきもの。

さてその饅頭が日本に伝わったのは、wiki(饅頭)によると2系統あるのだそうで、ひとつは小麦粉皮を使う系統。もうひとつは、上新粉に大和芋を混ぜた皮の薯蕷饅頭系統。どっちも日本に来てから中に詰めるものが小豆餡になってしまった所はいっしょ。羊羹と同じってことよね。中国オリジナルに近いのは小麦粉の方だけど、日本では小麦より米の方がずっと一般的だったから、日本式饅頭は薯蕷饅頭で決まり!(勝手に決めるな)

志ほせ饅頭


wikiによると薯蕷饅頭の元祖である東京銘菓、塩瀬のおまんじゅう・・・ちっちゃ!一口まんじゅうと書いてあるけど、0.5口の間違いではないか。でも大和芋の味がふんわりしておいしい。あんこの甘さも控えめで何個でも食べられてしまいます。
ちなみにAJにとって、塩瀬総本家というのは豆大福のお店で、お饅頭が有名なお店と言うのはwikiを読んで知ったのでした・・・。そんな立派な祖先をお持ちの名店だったとは。失礼いたしました。



昔のお饅頭(イメージ)
塩瀬のお饅頭は小さすぎるけど、でも現代のお饅頭はAJが子供の頃のより小さくなっている気がする。紅白まんじゅうとか巨大じゃなかった?子供一人で食べるには大きくて、でも1日するとパサパサになってしまって。子供だからそう感じたのかもだけど。
今回写真を撮るために近所の和菓子屋も含めて探して回ったけど、そんな巨大なまんじゅうは存在せず。仕方なく季節外れの中華まんで我慢。このくらいの大きさがあったような・・・気のせい?

しかしこうしてみると日本人って小豆餡が好きだな。中国と較べて肉食が一般的と言えなかった当時の日本では、豆が最も肉に近い素材だったのだろうね。江戸時代になって砂糖が一般的になったせいで、様々な「中華肉料理風」が「小豆餡の和菓子」になってしまったんだろう。おいしいからいいけどね。

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